【再掲載】経済を演劇で例えるなら金融は黒子である~中篇~

大変お世話になっております。
反逆する武士
uematu tubasaです。

【近況報告】
あまりにも疲れが溜まったので、倒れる前にがっつり寝ることにしました。
おかげで出版作業は進みませんでしたが、今こうしてブログ更新できております。

来月の中旬までには今後の年間予定を発表したいと思います。

~~~~以下は日経新聞より~(2本連続でどうぞ)~~~
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF29H08_Z20C16A1MM0000/

日銀、マイナス金利導入を決定 異次元緩和に転換点
2016/1/29 13:39

 日銀は29日開いた金融政策決定会合で、マイナス金利政策の導入を5対4の賛成多数で決めた。原油価格の下落や中国経済への不安で世界経済の先行き懸念が強まり、国内の景気や物価に悪影響が及ぶリスクが高まったためだ。銀行が日銀に預けるお金(当座預金)の一部に2月からマイナス0.1%の金利を適用する。2013年4月に導入した量的・質的金融緩和(異次元緩和)は大きな転換点を迎えた。

 29日午後に黒田東彦総裁が記者会見を開き、決定理由などを説明する。金融政策を決める9人の政策委員のうち、白井さゆり、石田浩二、佐藤健裕、木内登英の4委員が反対を表明。14年10月の追加金融緩和の決定時と同じ5対4の薄氷の決定になった。日銀は「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」として、量、質、金利の3つで「必要な場合には、追加的な緩和措置を講じる」と明記し、一段の追加緩和にも含みを持たせた。

 今回導入した仕組みでは、銀行がすでに日銀に預けた当座預金の金利は現在の0.1%のままで据え置く。銀行が新たに積み増す当座預金にマイナス金利を適用する。当座預金全体の金利を下げると、銀行の収益への悪影響が大きいためだ。

 マネタリーベース(資金供給量)を年80兆円増やす目的で実施している資産の大量購入はこれまで通り続ける。今後も国債を年80兆円、上場投資信託(ETF)を年3兆円のペースで買い増していくことになる。

 日銀は会合で経済・物価情勢の展望(展望リポート)もまとめた。2016年度の生鮮食品を除く消費者物価指数(CPI)上昇率の見通しを従来の1.4%から0.8%に下方修正。政策目標の物価2%上昇の達成時期を従来の「16年度後半ごろ」から「17年度前半ごろ」に先送りした。

 金融市場では年明け以降、日経平均株価が一時3000円近く下落し、円相場も一時1ドル=115円台まで円高が進むなど、不安定な動きが続いている。日銀は金融市場の混乱の背景には、世界経済の先行きへの強い懸念があると判断。21日に追加緩和を示唆した欧州中央銀行(ECB)と足並みをそろえ、緩和強化に踏み切った。

 海外発の不安増大で企業がリスクに慎重になれば、新年度入りに合わせた企業の価格政策や春の賃金交渉にも悪影響が及びかねない。企業が設備投資を先送りするなどして景気回復にブレーキがかかれば、デフレ脱却も難しくなる。黒田総裁はこれまで物価の基調に不安が表れれば「追加緩和でも何でもやる」と発言していた。



■日銀の決定内容のポイント

○「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を導入

○民間金融機関が日銀当座預金に預けたお金に対して支払う金利(付利)をマイナス0.1%に引き下げ、今後、必要ならさらに金利を引き下げる

○日銀当座預金を3段階に分割し、それぞれプラス・ゼロ・マイナス金利を適用する

○マネタリーベースを年80兆円増加させる金融市場調節方針を維持

○ETFやREITなどの資産買い入れ額を維持

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS29H2V_Z20C16A1MM0000/
マイナス金利政策とは
2016/1/29 13:34

 ▼マイナス金利政策 中央銀行が政策金利をゼロ%よりも低い水準にする政策。民間銀行が中央銀行に預け入れる預金の金利をマイナスにするのが一般的。民間銀行は日銀に資金を預けると、金利を支払う必要が出てくるため、民間企業の融資や有価証券の購入に資金を振り向ける効果を見込む。中央銀行が供給した資金を実体経済に回りやすくする狙いがある。家計や企業が民間銀行に預ける預金金利をマイナスにするわけではない。欧州ではスイスやデンマークなどの中央銀行が導入している。

~~~以上は日経新聞より~~~

まず、簡潔に中央銀行(我が国日本にとっては日本銀行)の金融政策について説明します。もうすでに知ってるよって方は読み飛ばしてもOKです。

日本銀行は民間の金融機関から”日銀当座預金”としてお金を預かっております。
そこに政策金利をかけて、金融緩和もしくは金融引き締めを行います。

例えば、とある地方銀行が日銀当座預金に1000万円預けていたとします。
もし、政策金利が1%だった場合単純計算ですが、1010万円になります。

この政策金利が1%から5%になったらどうなるでしょうか。
とある地方銀行は民間企業に貸し出すよりも日銀にお金を預けて金利分をいただいた方が”お得”ですよね。

つまり、政策金利が上がると民間金融機関は民間企業にお金を貸し出さなくなります。政策金利が下がると逆の現象が発生し、民間金融機関は民間企業にお金を貸し出そうとします。

政策金利を上げることは金融引き締めであり、政策金利を下げることは金融緩和であると覚えてください。
景気が冷えたりもしくは不況の場合は金融緩和します。景気が過熱したりもしくは好況の場合は金融引き締めを行います。

以上を踏まえて、マイナス金利政策について説明します。

マイナス金利政策とは、政策金利をマイナスにすることであり、日銀当座預金に対してお金を上乗せするのではなく、お金が差し引かれてしまう政策です。
例えば、とある地方銀行が日銀当座預金に1000万円預けていたとします。
もし、政策金利がマイナス0.1%だった場合単純計算ですが、999万円になります。

民間金融機関が日銀によってお金を奪われてしまう政策がマイナス金利政策なのです。
ここで注意していただきたいのは以下になります。

>>家計や企業が民間銀行に預ける預金金利をマイナスにするわけではない。

したがって、一般人がパニックになり、預金をすべて引き出す必要はありません。
以下は三橋貴明氏のブログより
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12123029059.html

三橋貴明氏のブログはマイナス金利政策についてよくまとまっております。
マイナス金利政策について、詳しくお知りになりたい方は是非ご一読を!

三橋貴明氏のマイナス金利に関するお考えを大雑把にまとめると以下になります。

1、相変わらず実体経済への波及は限定的で、インフレ率は低迷を続けることになるでしょう。
2、資金需要が乏しいデフレ環境下では、マイナス金利であっても実体経済を拡大させる効果が薄いことは、すでにユーロ圏が証明してくれているのです。
3、結局、問題はデフレによる「資金需要不足」(資金不足ではありません)であることを政府が認識し、民間の資金需要を促す「実体経済の需要創出=財政出動」に乗り出さない限り、この歪んだ状況に終止符が打たれる日は来ないでしょう。

私も同意見です。100%同意しますと言い切っていいでしょう。

三橋貴明氏の意見に私の意見を付け加えたいと思います。

某国立大学の経済学部において、近年稀に見る真面目さで経済政策を勉強してきた人間から言わせれば、デフレ脱却のための金融緩和政策とは言え、やりすぎだと考えます。

上記でも述べましたが、日銀が民間の金融機関からお金を奪う政策がマイナス金利政策なのです。
懲罰的であり、金融政策として邪道であると感じます。
お金を奪われたくなければ、奪われる以上に民間に貸し出して稼ぐしかないという殺伐とした状況を人為的に作っているのです。

私は日銀の金融緩和政策について賛成しておりましたが、マイナス金利政策についてのみ明確に反対します。

ただ、日銀の考えもわからないわけではありません。
民間企業の設備投資や家計の住宅投資を活発化するためにやるべきことはすべてやるということなのでしょう。
じゃあマイナス金利政策以外でどうすればいいのかというお話になりますよね?

実はすでに答えを出しております。それは明日のお楽しみということで。

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【再掲載】経済を演劇で例えるなら金融は黒子である~前篇~

大変お世話になっております。
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uematu tubasaです。

黒田日銀が本格的に狂ってしまったようです。
マイナス金利政策を決定しました。


~~~~以下はロイターより~~~~
日銀追加緩和でマイナス金利導入、株価は乱高下
2016年 01月 29日 20:18 JST
日銀本店
1月29日、日銀は金融政策決定会合で、従来の年間80兆円の国債など資産買い入れに加え、金融機関の手元資金である当座預金の一部金利をマイナスにする新手法を導入する形で追加緩和に踏み切った。写真は都内の日銀本店。2015年2月撮影(2016年 ロイター/Thomas Peter)


[東京 29日 ロイター] - 日銀は29日の金融政策決定会合で、従来の年間80兆円の国債など資産買い入れに加え、金融機関の手元資金である当座預金の一部金利をマイナスにする新手法を導入する形で追加緩和に踏み切った。予想を裏切る緩和手法に市場は混乱、株価は乱高下した。

原油価格の急落を反映し、2%の物価目標達成時期は従来の2016年度後半から17年度前半に先送りした。

<当座預金を3分類、新規分にマイナス金利>

 マイナス金利を導入するのは、短い金利をマイナスにすることで利回り曲線の全体を押し下げ、あらゆる年限の金利を押し下げて景気を刺激するのが狙い。しかし、当座預金の付利が多くの金融機関の大きな収益源である現状を考慮し、マイナス金利は部分的に導入する。
 
 従来からからの当座預金(昨年末残高220兆円)には従来通り0.1%の金利を付与、所要準備額に相当する額や、定期的に見直す一定額など(「マクロ加算残高」、現残高30兆円)に対してはゼロ金利を、これら以外で、今後増える当座預金(現残高90兆円)については0.1%のマイナス金利を適用する。

<白井委員ら4人が反対、5:4薄氷の決定>
マイナス金利の導入については白井さゆり委員ら4人の審議委員が「複雑な仕組みが混乱を招く」(白井委員)などの理由から反対票を投じ、9人の審議委員中5対4の薄氷の決定となった。展望リポートでは、原油価格の前提を昨年10月の足元バレル50ドル(ドバイ産)から35ドルへと大幅に引き下げた。

 2016年度の見通しでは、エネルギーが消費者物価指数(除く生鮮、コアCPI)を押し下げる幅を従来の0.2%から0.7─0.8%に拡大。16年度のコアCPI見通しを1.4%から0.8%に大幅に引き下げた。マイナス金利政策を多くの市場関係者は「難解」と受け止め、理解に手間取った。公表直後、日経平均.N225は600円近く上昇した後、約270円安まで下落する場面もあった(終値は450円高)。

 ドル/円JPY=も121円半ばまで上昇した後、一時120円を割り込むなど乱高下している。このため市場では「これまで緩和策を打ち出してきた際のように、一方的に円安に進むシナリオは描きにくい」(ニッセイ基礎研究所・シニアエコノミストの上野剛志氏)との声が多い。

 黒田東彦総裁は記者会見で、2年で資金供給量を2倍にして2%目標の達成を目指した量的・質的緩和(QQE)と比べ、マイナス金利政策は一般の人々にわかりにくいのでは、との質問に対し、「重要なことは中央銀行の物価目標への強いコミットメント、何でもやるということだ」としたほか、「政策の詳細を国民が理解しないと効果がないということはない」と反論した。

<株価急落、「デフレマインド転換の遅延リスク防ぐ」>
 黒田総裁は今回追加緩和に踏み切った背景として「中国をはじめ新興国や資源国経済に対する先行き不透明感から金融市場は不安定な動きとなっており、デフレマインドの転換が遅延するリスクの顕現化を未然に防ぎ、(物価上昇の)モメンタム(勢い)を維持するため」と説明。

 日銀はすでに国債の3分の1を保有しているため、現在の年80兆円ペースの国債買い入れをさらに度々拡充するのは難しいとの見方が多いが、黒田総裁はマイナス金利を導入したのは「量的拡大が限界に達したということではまったくない」と強調した。

*内容を更新し、カテゴリーを追加しました。


(伊藤純夫 竹本能文)
~~~~以上、ロイターより~~~~

私の経済思想の根幹と背景をご理解いただきたいと思います。
理解できるお方は一発で理解できるでしょうし、理解できない方は生涯理解できないでしょう。


◆以下ご参考程度に◆

「金融は経済の黒子である」と年配の方や地域金融に携わった方々はよく口にします。
私もその通りだと考えております。
経済を影で支える、縁の下の力持ちと言い換えてもいいと思います。


経済を演劇で例えるならば
主役=民間企業
脇役=政府(もしくは自治体)
黒子=金融機関(中央銀行を含む)
観客=家計(消費者)


となると思います。

私に主張として主役が調子悪いので脇役に頑張ってもらい、黒子がそれを支えるようにすればよいと考えます。
財政出動と金融緩和の合体技です。

ただ、世の中には奇妙な方がいらっしゃいます。
主役が調子を落としているのであれば、黒子に頑張ってもらえばよいと主張する人々です。

黒子が踊ります。黒子が台詞を口にします。
でも観客は黒子がいきなりスポットライトを浴びるので、わけがわかりません。

ある観客は存在自体を認識することができません。
黒子は演劇である意味無視しなければいけない存在だと思っているからです。

ある観客は黒子が何を演じているのかわかりません。
黒子の表情がわからないからです。

最初は物珍しいので盛況でしたが、徐々に飽きられてしまい、演劇全体の評判が落ちてしまいました。
黒子に演劇を成り立たせるだけの演技力が無かったからです。

◆以上◆

マイナス金利政策とは基本的には黒子が主役の演劇のようであると感じます。
理論的な批判と代替案は明日と明後日にご紹介しましょう。


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【再掲載】空き家を政府が借り上げて貸し出すのはありなのか

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~~~~以下はロイターより~~~~~
http://jp.reuters.com/article/employment-consumption-idJPKCN0YP0QA?sp=true

コラム:消費低迷に構造問題、非正規の弱い担税力が主因に

Column | 2016年 06月 3日 17:21 JST
路上の人々
田巻 一彦

[東京 3日 ロイター] - 安倍晋三首相の消費増税引き上げ延期の判断にも影響したとみられる個人消費の低迷は、どうして起きているのか──。エコノミストら専門家は様々な要因を挙げているが、指摘されていない点がある。それは、雇用者における非正規社員の増大による購買力の低下という構造問題だ。年収で正規社員の30%台にとどまっており、「担税力」が弱い。その視点に立って、私は2つの改革案を提案したい。 

<8%増税後、低迷続く個人消費>

安倍首相は1日の会見で、「内需を腰折れさせかねない消費税率の引き上げ」と述べた。内需で最大の項目は個人消費だが、その勢いが弱々しい。

国内総生産(GDP)の民間最終消費をみると、8%に消費税が上がった2014年4月が含まれる4─6月期が298.3兆円。その後、15年1─3月期に300.9兆円まで拡大するが、その後は頭打ち傾向が続き、直近の16年1─3月期は298.5兆円。安倍内閣の発足時期が含まれる12年10─12月期の300.7兆円を下回ったままだ。

エコノミストの中には、14年4月の消費増税が消費者心理を圧迫し、その後遺症が直近まで継続していると分析する見方がある。特にアベノミクスを強く支持するいわゆる「リフレ派」のエコノミストから、こうした見方が多く出てくる。したがって今回の消費増税引き上げ延期という安倍首相の「決断」を高く評価することにつながる。

私も現在の状況で消費再増税を実施すれば、消費は一段と落ち込むリスクが大きいと予想する。ただ、その背景には、大きな構造変化がある。その変化とは、1990年代前半まで個人消費を支えてきた「中間層」の縮小と、それに代わる非正規社員の増大だ。

<正規対非正規、年収比率は3対1>

1990年の正規社員(雇用者)数は3473万人、非正規社員(雇用者)は870万人で全体の20%だった。それが2011年には正規が3135万人まで減少、非正規は1717万人に増加。2016年は正規が3298万人、非正規が1983万人でシェアは37.5%になっている。

国税庁の調査によると、2014年の正規の年間平均給与額は477万円。このうち男性が532万円、女性が359万円。一方、非正規は平均が169万円で、男性が222万円、女性が147万円。非正規の年収は正規の35.4%にとどまっている。

年収の比率が3対1という低額に抑制されている非正規にとって、住宅費や社会保険料、食費などのコストを除くと、貯蓄に回せる原資はかなり限定的か、ゼロに近くなると予想できる。

住宅や自動車などの耐久消費財の販売が、このところずっと低調である背景には、約40%に迫る非正規の存在があると考える。

<非正規の低賃金、背景に企業のグローバル戦略>

人口減の傾向を食い止めるため、政府は特殊出生率の引き上げを目指しているが、若年の非正規層では、結婚する比率が低いとの調査結果もある。内閣府が2014年4月に実施した調査では、20─30代の男性のうち、正規の既婚率は27.2%だったが、非正規は6.7%にとどまっている。

政府は「同一労働同一賃金」に向け、政策対応を始めているが、3対1の所得格差の是正は容易でないだろう。なぜなら、非正規の増大は、経済のグローバル化が本格化したころから始まっており、新興国における低賃金をコアにしたコスト競争力の高さに対抗するため、国内企業が非正規の雇用を増やしてきたからだ。

競争力を脅かされるようなコストアップの道を、企業が政府の要望として唯々諾々と受け入れるとは、なかなか予想できない。

<2つの提案、税の恩典と空き家活用の低料金住宅>

そこで、2つの提案をしてみたい。1つは非正規社員の賃上げを実行した企業に対し、税制上の恩典を与えるという企業に対する「アメ作戦」だ。

また、非正規の賃上げが実現すると、購買力が上がって国内市場に厚みができることを国内企業が実感すれば、そのことが国内景気の刺激剤になると指摘したい。

もう1つの提案は、全国に820万戸も存在する空き家を活用し、低所得者向けに「低料金」の賃貸住宅を提供し、可処分所得を底上げするシステムを作ることだ。

仮に非正規の平均年収・169万円で生活すると仮定した場合、1カ月14万円でやりくりすることになるが、家賃が5万円超では、余暇にお金を回すことは不可能に近い。

しかし、空き家を国や自治体が改修して借り上げ、月間5000円から1万円程度の低料金で貸し出しすれば、生活環境は相当に変わるだろう。

非正規社員の購買力を強化する政策こそが、個人消費に活力を与える近道である。この点に与党と野党のどちらが先に気づくのか。今こそ、政治家の知恵と手腕を発揮するときだ。
~~~~以上、ロイターより~~~~

私はこんな月並みなコラムを取り上げたくはなかったのですが、ちょっと気になることが書いてありました。

>>空き家を国や自治体が改修して借り上げ、月間5000円から1万円程度の低料金で貸し出しすれば、生活環境は相当に変わるだろう。

つまり、政府や地方自治体が空き家を借り上げて、非正規雇用者に対して低料金で貸し付けるという大家さんになれってことです。
おそらく、このコラムをお書きになった方は一つの提案ということなのですが、これは無理があるのではないかと。

問題点を列挙します。
1、政府や地方自治体が不動産賃貸業を営むということは確実に民需圧迫を招く
2、空き家賃貸価格の高騰が予想される
3、政府や地方自治体に不動産賃貸業のノウハウがない

1について述べます。

政府や地方自治体が低料金で空き家を貸し付けるという不動産賃貸業を実際に行ったとして、民間の不動産賃貸業を営んでいる企業は確実に打撃を受けますよ?

なぜならば、誰でも戸建てに低料金で住みたいでしょう。
非正規雇用者はなおさらですよ。そちらに申し込みが殺到するでしょう。
さすがに、民間企業のお仕事を政府や地方自治体が奪ってはいけないでしょう。

2について述べます。

政府や地方自治体が本格的に空き家借り上げに乗り出せば、空き家賃貸価格の高騰は必至ですよ。
空き家所有者としては空き家を手放したくても手放せないという方も多いですから、この機会にできるだけ高く貸して収益化を図ろうとするでしょう。

日本国民の税金を投入するのに、空き家所有者(つまり資産を持っている比較的裕福な人々)をさらに富ませるというのは格差是正どころか格差助長ですよ。
非正規雇用者への低家賃住宅の供給のためだからといって、政府や地方自治体が格差助長を招く空き家借り上げをしてはいけません。

3について述べます。

そもそも、政府や地方自治体に不動産賃貸業を営めるだけのノウハウがありますか?
ないでしょ。どう考えても。
そもそも無理ですよ。行政能力を超えてしまうことは必至です。

軽く考えてもこれだけの不安材料ありますよ?
だから家賃補助制度の導入が一番なのです(断言)
空き家を借り上げなくていいし、不動産賃貸業のノウハウなんて不要だし、民需圧迫どころか需要創出だし。

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【再掲載】空き家判定と情報の公開

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本日は再掲載です。ご容赦を
体調が悪くて、体が動きませんorz

~~~~~以下は毎日新聞より~~~~~
http://mainichi.jp/articles/20160902/k00/00e/040/239000c
ゼンリンが指南…茨城・筑西で全戸調査

毎日新聞
2016年9月2日 15時00分(最終更新 9月2日 16時49分)

住宅地図最大手「ゼンリン」(北九州市戸畑区)などは近く、茨城県筑西市の協力を得て、同市内の全戸調査を始める。自治体職員らが外観から空き家かどうかを判定したり、利活用の見込みを調べたりする際、一律に評価できるチェックシートのようなものを作ろうという試みだ。国土交通省も支援しており、調査で得られたノウハウは公開される。

 自治体が空き家の数や現状などを把握する場合、現地調査で住宅の外観などから判定していくやり方が一般的だ。調査は委託した民間業者や消防団員などがあたることも少なくないとされる。

 ゼンリンは住宅地図作製のため実地調査の実績が豊富で、各地の自治体から空き家調査を依頼されることも多い。今回の筑西市での調査を通じ、どの自治体でも共有できる客観的なチェック項目のリストづくりを目指す。また、この取り組みには、一般財団法人・日本不動産研究所(東京都港区)も参加。空き家かだけでなく、賃貸などで利活用できるかどうかの判断基準もチェック項目に加える。

 筑西市は人口約10万人。昨年10月から今年1月にかけて、消防団員を活用して市全域で調査を実施し、1000戸程度が空き家とされた。だが、「細かなマニュアルなどがなく、判定の仕方にばらつきがあった」(担当者)という。市空き家対策推進課はゼンリンなどの調査について「さらに詳細な現状が把握できるほか、消防団による調査の検証もできる」と期待する。

 9月から本格的に始まる調査は、ゼンリンの調査員5人が数カ月をかけ、建物の外観からチェックを行い、空き家かどうかなどを判定していく。【曽田拓】

空き家問題

 国土交通省によると、全国の空き家は2013年現在、約820万戸で、年々増える傾向にある。このうち、利活用が見込めないものは約272万戸との試算があり、老朽化した空き家は防災上の問題なども指摘される。昨年5月には、地震で倒壊の恐れがあるなどの問題点がある「特定空き家」を自治体が強制的に解体・撤去できるようにした空き家対策特別措置法が全面施行された。

~~~~~~以上、毎日新聞より~~~~~

空き家対策は喫緊の課題だと考えますが、空き家の情報が決定的に不足しております。
これは人海戦術を用いて、地方自治体などが現状把握を行うべきでしょう。

そうしなければ、空き家対策をすることそのものができませんので。
日本政府は地方自治体に補助金を出して、空き家の全国調査を行わせ、全国空き家データベースを作成するべきです。
情報の公開原則に基づき、空き家が何軒存在し、本当に危険で対策が必要なのは何軒なのかを政策担当者が把握できるようにすることだと考えます。

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既存住宅取引の活性化について考察する

大変お世話になっております。
反逆する武士
uematu tubasaです。

~~~~~以下は読売新聞ONLINEより~~~~~
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160913-OYT8T50112.html
“新築好き”日本で中古住宅取引は活性化するか?
住宅ジャーナリスト 山本久美子. 2016年09月14日 05時20分

住宅は「一生に一度の高い買い物」と言われるが、「どうせ買うなら新築を」と考える人も多いのではないだろうか。そんな日本人の新築志向もあって、欧米と比べて日本は中古住宅の取引が少なく、少子高齢化による空き家の増加にも拍車をかけている。こうした事態を受けて政府は、中古住宅取引の活性化対策に本腰を入れ始めた。一方で、消費者の間でも、中古住宅の間取りや内装を自分のライフスタイルに合わせて改修する「リノベーション」が注目され始めるなど、中古住宅に対する意識が変わりつつある。日本の住宅市場に変化は起きるのか。住宅ジャーナリストの山本久美子氏が解説する。

「マイホーム=新築」のイメージ刷り込まれる

 「マイホームを買うなら、新築と中古のどちらを選びますか?」。こう聞かれたときに、「やっぱり新築かな」と答える人が多いのではないだろうか。

新築住宅を選ぶ人が多いことは、内閣府の「住生活に関する世論調査」(2015年度)からもうかがえる。同調査によれば、住宅を購入するなら「新築住宅」を選ぶという回答が73.0%(新築一戸建て63.0%、新築マンション10.0%)に上り、「中古住宅」と答えた人はわずか9.9%(中古一戸建て6.1%、中古マンション3.8%)だった。

 こうした「新築至上主義」が生まれた背景には、日本の住宅政策がある。第2次大戦で焼け野原になった我が国では戦後、極度の住宅不足を解消するために、大量の新築住宅が供給された。高度経済成長期になると、東京に地方から大勢の働き手が集まり、彼らの住む場所を確保するために「ベッドタウン」を造成して、大量の新築住宅を用意した。そうした結果、多くの日本人に「マイホーム=新築住宅」というイメージが刷り込まれたといっていいだろう。

 ところが、多くの調査で「新築住宅を選ぶ理由」を聞いてみると、「すべてが新しくて気持ちいいから」「人が住んでいた後には住みたくないから」といったイメージ先行の理由が上位に挙がることがほとんどなのだ。

 一方、「中古住宅を選ぶ理由」では、「住みたい場所に住宅を購入するためには、中古住宅の方が手が届きやすいから」と価格面を理由に挙げることが多い。「マイホームは、なんとなく新築がいい。ただし、資金的に厳しいなら中古を選ぶかも」。それが大半の日本人の意識だとしたら、住まいの選択肢はなんと狭いことだろう。

欧米は中古を買うのが当たり前

 日本は海外と比べても中古住宅の存在感がない。国土交通省の調べによると、中古住宅の流通シェアは、アメリカ(10年)が89.3%、イギリス(12年)が88.0%、フランス(13年)が68.4%なのに対し、日本(13年)は14.7%に過ぎない。

 欧米では、強固な建物を建てて、手を入れて住み継ぐことが基本だ。もちろん、伊勢神宮の「式年遷宮」に見られるように、日本では木造建築物を建て替えることで建築技術を代々継承する文化があり、地震などの災害が多いことなども含め、海外とは異なる事情もある。

 だが、アメリカ西海岸の都市ポートランドで現地の人に聞いた話では、アメリカ人の多くはむしろ、新築の方がリスクが大きいと考えるのだそうだ。新築は「建ったばかりで安全性や使い勝手がいいか分からない。植栽も成長していないなど、未確定要素が多い」というのがその理由。「成熟した街や建物の方が安心」という考え方もあるわけだ。

中古住宅市場の活性化対策が次々に

 政府は、06年に施行した「住生活基本法」で、「ストック重視=中古住宅・リフォーム市場の活性化」を打ち出したものの、なかなか有効な政策を取ることができなかった。だが、10年に打ち出した新成長戦略で「中古住宅・リフォーム市場の倍増」の目標を掲げ、12年に国交省が取りまとめた「中古住宅・リフォームトータルプラン」などにより具体的な対策が見えてきたことで、重い車輪がようやく動き出した。

例えば、政府は13年、中古住宅の「インスペクション(住宅診断)」のガイドラインを策定した。その背景はこうだ。

 中古住宅は、新築時の品質や性能の違い、その後の劣化状況によって、物件ごとに差があることから、消費者は購入する際、品質や性能などに不安を感じることが多い。その不安を払拭するためには、売買の時点で物件の状態を把握できるインスペクションが効果的で、消費者のニーズも高まっている。客観的で適正な診断結果を提供して消費者に安心感を与えることで、中古住宅取引の普及・促進ができるというわけだ。

 さらに、今年6月には、改正宅地建物取引業法が公布された。この法律は、中古住宅の取引時にインスペクションが活用されるよう、宅地建物取引業者の役割を強化する内容になっており、2年以内に施行される。
 施行されれば、不動産を仲介する事業者は、売買契約の締結前に行う重要事項説明の時に、インスペクションを実施しているかどうかを説明するよう義務づけられる。実施している場合はインスペクションの結果を説明することなども義務づけられるようになる。

リフォームを促進させる制度を導入

 中古住宅のリフォームについても、政府は14年に「住宅リフォーム事業者団体登録制度」を創設した。一定の要件を満たすリフォーム業者を国が登録・公表することで、消費者保護や適正な住宅リフォームの推進を目指したものだ。今年4月からは、多世代同居のためのリフォームを対象とした減税制度を導入したほか、若年層を対象にリフォーム費用の一部を補助する制度も検討されている。

 不動産業界の取り組みも進んでいる。中古住宅市場では、築年数に応じて建物の価値が減り、築後20年から25年で価値がゼロになるという取引慣行がある。そのため、古い建物だと、たとえメンテナンスやリフォームを施していても、それが売却時の価格に反映されないという課題があった。
 そこで、公益財団法人「不動産流通推進センター」は15年、政府の指針を受けて、「戸建住宅価格査定マニュアル」を改訂した。改訂されたマニュアルでは、古くても建築時の性能が高い建物や、売却時にインスペクションを受けたり、リフォームをしたりしている建物などについては、不動産会社の査定額が高くなるようになっている。

新築にこだわらない若い世代も

 国や不動産業界が中古住宅市場の活性化策に乗り出す一方で、消費者の意識も変わりつつある。

例えば、古着をおしゃれに着こなしたり、古民家カフェに落ち着きを感じたりと、時の経過が作り出す趣に価値を感じるといった若者が増えている。新築住宅へのこだわりは薄れ、立地や管理状態に満足できれば、築年の古いマンションを買って、自分好みにリノベーションして住もうといった消費者が増えつつあるのだ。

 これは、新築では得られない個性的なデザインのリノベーション事例を発信する設計事務所が増えてきたことで、「中古でも自分らしい住まいを手に入れられる」という認識が一般に広がったことも要因になっているのだろう。

 ちなみに、「リフォーム」と「リノベーション」の違いだが、リフォームはいわゆる「改修すること」であるのに対し、リノベーションとは、「建築当時の性能よりも、今の生活に合うレベルに性能を引き上げる改修(リフォーム)をすること」だとしている場合が多い。

 オウチーノ総研の「日本人の住宅意識調査」では、「家を買うとしたら『中古+リフォーム』を選択肢として考えるか」という問いに対し、「積極的に考える」「選択肢の一つとして考える」が合わせて73.8%もいた。しかも、20代に限ってみると、実に84.8%が「中古+リフォーム」を選択肢に入れている。「新築を買うよりも低価格で、『こだわり』が実現できそうだから」ということのようだ。

 DIY(日曜大工)の広がりも、リフォーム、リノベーションの浸透に一役買っていると言えるだろう。最近では、高度な技術がなくても簡単に塗ることができるペンキや、デザインが豊富で貼り替えやすい壁紙も数多く販売されている。ホームセンターなどでDIY教室も開催されているので、水回りの工事などは専門業者に頼まなくてはならないけれど、内装なら友達と一緒にワイワイやってしまうという若者も少なからず出始めている。

「リノベーション物件」も増加

とはいえ、中古住宅を購入するだけでもハードルが高いのに、さらに時間とお金をかけて、自分でリノベーションしようと考えるのは、まだ一部。住み手側に強いこだわりがある場合に限られるようだ。

 「もっと手軽に、良い中古住宅に住みたい」と考えている人には「リノベーション物件」を買うという選択肢もある。リノベーション物件とは、専門に取り扱う事業者が中古住宅を買い取り、リノベーション工事を施して新築と比べて遜色ないレベルに引き上げてから売り出す物件のことで、近年、増加傾向にある。買い主側は、自分で工事を発注する必要がなく、購入後すぐに入居できるというメリットがある。

 ここで注意すべきなのは、内装や外付けの設備だけを交換して給排水管などは古いままだったりと、見た目だけを良くした物件が混在している恐れがあること。リノベーション物件と呼ぶのに、特に定義がないからだ。この点を解消するため、一般社団法人「リノベーション住宅推進協議会」は、「優良なリノベーション」の統一規格を定めて、品質基準を満たした物件を「適合リノベーション住宅」と認定することで、リノベーション住宅の質の向上を図ろうとしている。

親身になってくれる業者をパートナーに

 中古住宅に愛着を持って気持ちよく暮らすためには、できるだけ手を入れることをお勧めしたい。築浅でリフォームの必要がない場合でも、壁紙を好みのものに貼り替えるだけで、部屋の印象はがらりと変わる。自分らしい空間になり、自分で手を入れた分だけ愛着も増すもの。

 古い中古住宅を買うなら、あらかじめリノベーション前提で予算を考え、表からは見えない給排水管などの傷み具合も確認したうえで、好みのデザインにリノベーションすれば、住み始めてすぐに水漏れが起こるといったリスクもなく、快適に暮らせるはずだ。

 親身になって自分に寄りそってくれる不動産会社やリノベーション事業者などをパートナーにできれば、魅力的な中古住宅に出会える可能性も高くなるだろう。

プロフィール
山本 久美子( やまもと・くみこ )

 住宅ジャーナリスト。早稲田大学卒。リクルートで「週刊住宅情報」「都心に住む」などの副編集長を歴任。独立後は、住宅メディアへの執筆やセミナーの講演などで活躍中。著書『 買い上手こそ!中古マンション 購入&リフォーム 得する選び方・改装術 』(小学館)のほか、「SUUMOジャーナル」「All About」などのサイトで連載中。
~~~~~以上は読売新聞ONLINEより~~~~~~~~

日本人の新築信仰は刷り込みによるところが大きく、経済合理性に裏打ちされたものではありません。
我が国日本でも既存住宅の積極的な売買取引を推進するべきでしょう。

既存住宅をすぐに適正価格で売買できれば、何かあれば現金化できるという意味で資産的性格が強化されますし、住み替えやすくなります。
今後、空き家が多数存在するという売り手過剰な住宅市場においては、買い手有利が続くでしょう。

住宅における供給過剰と需要縮小が発生している場合には、供給抑制と需要創出を目的とした政策を策定する必要があります。

私個人の現在の考えを記述します。

【供給抑制】
戸建て住宅及び集合住宅の新規建築に対して、1戸につき500万円の課税を行います。
これを最低でも10年間継続します。
年間の新規住宅着工件数は約80万戸から90万戸なので、大幅に減らします。
500万円の課税でも新築が減らないのであれば、課税額を1000万円まで大幅引き上げることで対応します。

【需要創出】
リフォーム補助金及びリノベーション補助金を支給します。
補助上限額を決め、リフォームまたはリノベーション費用の2割から5割を公的補助します。
また、住宅の質が悪いためにリフォームもしくはリノベーションが難しい場合は建て替えも支援します。
これも補助上限額を決め、建て替え費用の2割から5割を公的補助します。
補助率に関してはどのような工事をして、どのような機能が付与されるのか、所得制限などで決定するべきでしょう。


いずれにせよ、新築抑制策と改修補助金制度が確立しないことには既存住宅市場の活性化とはならないと思います。
この住宅ジャーナリストは希望的観測を記述しているだけだと考えています。

住宅政策に関しては考えをまとめたいのですが・・・天皇陛下のことがあるので進みません。
本当に悲しいです。

以上です。
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加筆修正を随時行っていきますので、何卒ご理解の程をお願い致します。
【字数】現在35,000文字
プロフィール

uematu tubasa

Author:uematu tubasa
平成生まれの尊皇攘夷派で、某国立大学の経済学部出身の
uematu tubasaと申します。

失業と低所得と借金に負けない!
私は戦う、この残酷な世界で!

北朝鮮の核実験がきっかけで政治に興味を持った若者です。
『消費税廃止への進撃』
『ビジネスの種を蒔け』
『究極の空き家対策』を出版しました。
『家賃半額(仮)』と『住宅資産倍増計画(仮)』を出版する予定です。

日本核武装論の出版が中期的目標です。

核武装推進論者、ネオクラシカルリアリスト(新古典派現実主義者)、地政学の基礎は理解しております。

自主憲法制定論者(現行憲法破棄、大日本帝国憲法改正)、女系天皇公認論者、暫定的な保護貿易協定推進論者、消費税廃止論者、経済ナショナリスト、公的家賃補助導入論者、対米自立論者、日米同盟堅持論者、反特定亜細亜、移民拒絶論者。

すべての売国法案に反対しております。

基本的には政策論を中心に書いております。国会議員の事務所へ陳情します。

ご意見ご感想をよろしくお願い致します。

好きな漫画:ゴーマニズム宣言、金色のガッシュ、3月のライオン、進撃の巨人、もやしもん、ダイヤのエース、黒子のバスケ、銀の匙、鋼の錬金術師、ハイキュー!! アルスラーン戦記

好きなPCゲーム:泣きゲー全般(主にKey作品)

好きな食べ物:そば、寿司、天ぷら、おにぎり、トマト、ピザ、パスタ、ソーセージ、ポトフ、フィッシュ&チップス、ペペロンチーノ、フライドポテト。

好きな飲み物:緑茶、麦茶、カシスオレンジ、果実系ジュース、CCレモン、日本酒

好きな女性のタイプ:明るくて家庭的な日本人女性

趣味:読書(核戦略、地政学、国際政治学、経済学など)とジョギング(1日往復10kmを週に2日ぐらい)

特筆事項:性別は男性(遺伝子組み換えではない) 両親共に日本人

特にルールはありません。自由にコメントをお願い致します。

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