核武装論(草案) その一

お世話になっております。

また仕事が忙しすぎてエントリーを書く暇がございません。

よって私が大学時代に書いた核武装論を公開します。

いろいろご意見頂戴できれば幸いに存じます。
 


日本核武装論~日本を救うために~
The theory of Japan nuclear armament~For saving Japan~
 はじめに、筆者が核武装論者になった理由として、日本政府の北朝鮮に対する弱腰外交がありました。なぜ、拉致被害者の方々全員の帰国が実現されないのでしょうか?

 筆者自身強い憤りを感じていて、同時に我が国の前途に対する閉塞感がありました。しかし、高校三年の一月某日に、仙台駅内の本屋で「SAPIO」という国際情報誌を読んでいるうちに、ゴーマニズム宣言・暫という漫画を見つけたのです。

日本国の核武装の正当性について論じたその漫画はとても興味深く、読み終えた時には、言葉では表せないほどの衝撃がありました。大学入学後、核武装についての論文を書きたいという思いが強くなっていき、この論文が生まれたのである。

筆者も含めて日本国民は、戦後長らく「核」という高度に政治的な兵器に対して思考停止を決め込んでいた。筆者はこの思考停止を打破し、大東亜戦争の時のような日本国民のピリピリとした防衛本能を呼び覚ますべきだと思い、この「日本国核武装論~日本を救うために~」という論文を書いた。

 筆者は現代社会における日本国民の常識の中に、核武装というカテゴリーの形成に役立つような論文になれば良いと思い、この論文を書いた。

この論文を読んで核武装について考えてみようという日本人が増えたならば、大変嬉しく思う。


もし核攻撃されたら・・・
今現在、地下核実験や核保有宣言により、北朝鮮は核保有の可能性が極めて高いと判断できる。そして、その脅威を一番被っているのはほかでもない日本なのだ。

なぜならば、米、露、中は核武装国家であるし、韓国は同じ民族には核を落とさないだろうと思っているし、北朝鮮も国内感情から韓国に落とさないからだ。焦土と化した韓国とは南北統一したくないだろう。

北朝鮮の非理性的な軍人が核ミサイルのボタンを押すだけで、日本は第三、第四の核攻撃を受ける可能性がある。
何十万という日本国民が一瞬にして絶命し、原爆症に悩まされることであろう。まさに阿鼻叫喚の地獄絵図と化し、日本滅亡である。

核攻撃を受けた日本には、世界中から同情の声が寄せられるだろう。世界中の非核武装国家は核武装の必要性を痛感し、核拡散が急速に進行することであろう。

日本は、三度目の核攻撃を防ぐことができなかった国家として、人類史に記録され、沼地にじわじわ沈んでいくような歴史を歩むことになる。

皇室消滅という悲劇が生じるかもしれない。
筆者は戦争を抑止し、恒久平和に貢献し、日本を核攻撃から守るためにも、日本こそが一肌脱ぐべきという観点から、救国の切り札である日本国核武装を主張する。

核武装国家になるというメリット
核武装は核の抑止力により戦争を抑止する(A国が核兵器を保有しているB国に武力攻撃をすると、B国が敗戦または多くの被害が生じるという事態のとき、B国が核兵器を実際にA国に対して使用するという事態をA国が想定するのでA国は核武装しているB国との武力衝突を避けようとする)よって、核武装は究極的な核の平和利用であると言えるだろう。

さらに、核武装するということは、「核による核抑止」を保持するということである。つまり、「相手の核による報復を恐れる国家は、自分から核による先制攻撃を核武装国に対して行うことはないであろう」という理論が核武装国家同士で成り立つ。米ソ冷戦が「熱戦」にならなかったことが証左である。

核武装するということは、「非対称性抑止力」を保持するということでもある。
日本が核兵器を200~300発持っていれば、もし中国や北朝鮮が十万発持っていたとしても抑止できるのである。

中国や北朝鮮が十万発の核兵器を、日本列島に落としたとしても、日本が50発程度の核兵器で、中国や北朝鮮の主要都市を核攻撃すれば割に合わないのである。相手の耐えられない報復が可能であれば、抑止になるのである。
よって、核兵器が最終兵器とか特殊兵器などと呼ばれているのである。核は比較的少量でよい。

 「核による戦争抑止」により通常戦力をあまり持たなくてよいし、国防コストが安上がりになり、過度な軍備拡張しなくて良いのである! 筆者のように過度な軍備拡張に反対している者にとっては、大変なメリットであると考える。

日本は現在、軍国主義国家ではないので、軍事予算が限られている。この限られた予算を使って最大限の戦争抑止力と核抑止力を得るためには通常兵器に投資するよりも核兵器に投資したほうが高い抑止効果を得られるのだ。

 核兵器を持つことにより、沖縄の米軍基地が縮小するし、竹島と北方領土を奪還できるし、思いやり予算などの巨額なお金を払わないで済むし、対等で双務的な日米同盟になる。

パラダイムとリテラシーとビリーフ
パラダイムとは思考法の基本的なパターンのことである。筆者は伊藤貫氏の主張するリアリスト・パラダイムを採用している。

いきなり、パラダイムという単語が出てきて驚かれたと思うが、「日本が自存自衛のために核武装する」という政策を実現させるためには、それらの政策を論理的に合理化してみせる理屈が必要不可欠なのである。

きちんとした外交パラダイムを構想できない国は、21世紀の群雄割拠時代に突入した国際社会において滅亡する可能性が極めて高いからである。

リアリスト・パラダイムの四原則を紹介しようと思う。

第一、「国際社会は本質的に無政府状態である。」
 人類は一度も世界政府、世界立法院、世界警察軍を設立することができなかった。また、真に公平で、中立な世界裁判所を創ったこともない。

 つまり、「強い国は何をしても処罰されない。弱小国が強国の犠牲になっても、誰も助けてくれない。」というのが国際社会の特徴なのである。

 原爆投下という非人道的所業を実行した米国は国際社会から処罰されていないし、イスラエルがガザ侵攻したとしても国際社会は無力であったし、ソ連や中国が自国の人民を粛清し、他国の民間人を虐殺しても処罰されていない。

 もし、日本が中国に併合されたとしても米国は日本を助けないし、国際社会には有効な手立てがない。

第二、「国家にとっての至上命題は生き残ることである。」
 国家の独立性を保つことを怠った国家は、他国に消滅させられ、併合させられるのである。
 
しかし、それは国家にとっての死亡である。それを回避するために、国家が一番重視すべき政策は国防政策なのである。
国家の義務は生き残ることであり、国防政策は経済政策よりも優先順位が高いというのがリアリストの原則なのである。

誤解を受けないようにしたいので述べますが、これは決して経済政策を重要視しないとか、軽視するということではありません。
あえて、国防政策と経済政策を比較して優先順位をつけるのであれば、国防政策を優先すべきであると主張しているのです。

「経済活動及び国民生活は国家防衛という基盤の上に成り立つものである」これが筆者の持論なのです。

他国による武力攻撃の最中に安心して、買い物ができるだろうか? レジャースポーツができるだろうか? アニメやマンガを鑑賞することができるだろうか? 企業活動ができるだろうか?

他国による軍事占領が成功してしまったら、日本国民のための経済政策を策定し、実行することが不可能になってしまう。日本経済が他国のための奴隷経済になってしまう。

よって経済政策を重要視するのであれば、国家防衛を盤石なものにしてから取り組むべきではないでしょうか?

第三、「国家の意図はいつ変わるか予測できない。条約や同盟関係はあてにならない。自分の国は自分で守るしかない。」

 ソ連は日ソ中立条約を破棄し、火事場泥棒的に北方領土を強奪した。国家の意図はいつ変化するかわからないという例である。

 同盟関係とは、自国の国益実現のために設定されるものであり、自国の国益に都合が悪くなれば同盟関係は破棄されたり、形骸化、空洞化したりする。これは当たり前のことである。

 硬直した同盟関係に自らを縛りつける行為はとてもリスクが高い。もし、同盟国が頼れなくなったらその国家はとても危険で脆弱な状態に陥ってしまうからだ。

第四、「イデオロギーや好き嫌いの感情を、外交政策に持ち込んではならない。」

 日本の親米保守陣営は「米国が好きだから、米国政府の言うとおりに日米協力すればよい。」という考えを持ち、親中左翼陣営は「中国が好きだから、中国政府の顔色を窺い、謝罪と反省を口にする〈土下座外交〉を実行すれば日中友好が実現するだろう。」という考えを持っている。

 筆者はものすごく怒りを感じる。米国に盲従し、日本の伝統、国柄、名誉、国益をどれほど壊されたことか。日中友好によりどれほど搾取されたことか。

 国家における外交政策とは、勢力均衡(バランス・オブ・パワー)と費用対利益(コストベネフィット)において決定されるべきである。

 日本人は米国に対して、「我々から自主防衛能力を剥奪しておこうという政策を止めるべきだ」と、公開の席で、正々堂々と主張する必要がある。

 外交政策に感情は要らない。非情かつ冷徹にならねばならない。

筆者はこの現代社会を生きるためにはリテラシー(情報理解力、情報正誤判別力)が極めて重要であると思う。

 リテラシーを鍛える方法としては、「マスコミを始めから疑う」「賛否両論に耳を傾ける」「インターネットや月刊誌も疑う」「独自の情報元を見つける」などがある。

また、誤情報を指摘された場合、素直の謝罪し、訂正を行う誠実さも大切であろう。
ちなみに、この論文において事実誤認を見つけた方は、資料を提示して事実誤認を指摘して頂きたい。すぐに訂正と謝罪を行いたいと思う。

ビリーフ(信念)を堅持することが意見を発表する場合に大事だと思う。

しかしながら、信念を貫くことは良いことやカッコイイことばかりではない。筆者はこの論文のせいで、将軍(金正日のような危険人物という意味の蔑称)と呼ばれることがある。おそらく、国防意識の希薄な日本社会でも同じように扱われることであろう。

信念を貫くとは負の部分を多く背負うものであり、並々ならぬ覚悟を持つということである。

中国脅威論
筆者は日本国核武装を説く上で、中華人民共和国の脅威を語らなければならないと考える。筆者自身、反中派であるし、日本国にとっての仮想敵国であるし、軍事的脅威であるからだ。

まず、中国という国家を理解するためには、中華思想を理解しなければならない。中華思想とは、 シナこそが世界を治める文明の「華」でありその周辺地域は下等な「夷」(=野蛮人)である。 という考え方である。

普通の日本人であれば、理解しがたい思想であるし、この思想の一番の問題は、他国と対等な外交関係を築くことができないという点である。中国は道義が通用しない自己中心国家である。中国は他国と他民族を、「自分たちと同じ権利と価値を持つ国家であり民族である」と認めることができない。

しかも、中国は、(現在も進行しているのだが・・・)少数民族を虐殺している。チベット問題などでご存じの方も多いのであろう。中国は、チベット、ウイグル、内モンゴル、満州などを武力で侵略し、併合したのである。

筆者は「日中友好」を唱える人間を信用しない。無知なのであろうか? 中国共産党に雇われているのであろうか? 無意識に洗脳されているのであろうか? 謎である。

台湾問題も深刻である。覇権主義国家である中国は、台湾併合を実現しようとしている。

日本国として心配なのは、台湾本島の横にシーレーン(国家が存立、あるいは戦争を遂行するために確保しなければならないとされる海上連絡交通路)があり、そこを中国海軍に押さえられたら、日本は中国の属国になるであろう。
独立国家にとって、他国の属国になるのは屈辱である。

核武装国家である中国を侵略しようとする国家は存在しないのに、中国の軍事費は異常に増大している。毎年、2ケタの伸びで軍事費が増大しているので、
急速な軍備拡張であると言える。

 また、中国の本当の軍事予算はわからない。なぜならば、兵器購入の金額や兵員コスト項目の多くが予算から除外されている。
 実際は日本の防衛予算の二倍以上であると想定できる。日中間の軍事バランスは、ますます日本にとって不利になる。

 以上の理由により、日本国は(残念ながら)中国を仮想敵国であり、覇権主義国家であると認識しなければならない。
しかしながら、通常戦力の増強や日米同盟の緊密化では、中国に対抗することはできない。

ニュークリアブラックメール(核攻撃を実施するという脅し)を送られたら屈伏するしかないし、米国は自国を犠牲にしてまで、核武装国と一戦交えることはない。

中国脅威論批判に反論する
第一の中国脅威論批判としては、「日中戦争の懸念が表面化するまでに、国際法強化と国際組織の充実によって日中間の戦争を防ぐ」という主張がある。
この主張は極めて理想主義的であり、平和ボケした日本国民に受け入れられそうである。

しかしながら、この主張は誤りである。現在の国際社会には、「国際法に違反した国を、世界警察軍と世界裁判所が処罰する」という制度は存在しない。米露中等の覇権主義国家は、国連安保理で拒否権を行使することによって、自国の侵略戦争と他民族に対する戦争犯罪行為を繰り返し無かったことにした。

さらに、中国は一党独裁主義の中国共産党が警察、検察、裁判所・マスコミをコントロールしているので、国内において法治主義を実践できていない。よって国際社会において、中国の法治主義を期待できないのである。

 第二の中国脅威論批判としては、「日中間の経済的相互依存が増大すれば、日中間はお互いに戦争しなくなる」という主張がある。
 
中国が日本と戦争をしようものなら、日中間の経済的相互依存の飛躍的増大により、中国側も多大な経済的損失が生じるので、戦争回避しようとするらしい。

日中の経済関係が密接になれば、日中間の相互理解と友好が進むらしい。 
この主張は経済至上主義的で、拝金主義的であり、国防を米国に依存して金儲けに専念してきた日本国民に受け入れられそうである。

 しかしながら、この主張は誤りである。一国の指導者が開戦を決断しようとする時に、開戦により経済的な利益を失うと考えることと、開戦したら核攻撃を受けるかもしれないと考えることは、どちらが戦争防止に役立つのだろうか? 核による戦争抑止力のほうが遥かに大きいのは言うまでもない。

 また、経済的相互依存が進むと相互の嫌悪感と不信感が増大することも実際にあり得るのである。毒餃子事件やチベット問題で、日本人の嫌中感情が著しく増大したことを考えれば理解が早いことと思う。

中国側も国内における反日教育により反日感情を高めているし、いわゆる「南京大虐殺」や「従軍慰安婦」などの虚偽の情報を流す反日プロパガンダ活動に余念がない。

第三の中国脅威論批判としては、「民主主義国家はお互いに戦争しない」という主張である。中国に対して辛抱強く宥和政策を採り続ければ、中国は民主化し、理性溢れる文明国になるらしい。

このようなことを言われると馬鹿馬鹿しく思ってしまう。現在の国際社会において一番好戦的で侵略的な国家は、「民主主義国家」である米国ではないか!
この論理を中国に当てはめてみるともっと問題がある。

中国の民主化や自由化は絶対ありえない。中国の自由化や民主化はチベット独立、満州独立、ウイグル独立、内モンゴルの独立を招き、中国崩壊の起爆剤となってしまうからだ。
つまり、中国に「民主主義国家はお互いに戦争しない」という論理は通用しない。

第四の中国脅威論批判としては、現在の中国は核武装国家であり、日本国に対して圧倒的優位なのに、なぜ戦争を仕掛けないのか? 中国に覇権的な意図はないのではないか? という主張である。

中国は覇権的野心を隠し、確実にアジアでの圧倒的優位な地位に昇りつめたいので、「平和的台頭戦略」を採用している。

これまで米国は忠実に勢力均衡(Balance of power)を考えて、アジアで覇権を奪取しようとする国家を潰してきた。よって、中国のアジアでの覇権確立を邪魔しようとするだろう。

中国は今現在ではまだ米国に勝つことはできないことと、覇権的野心をオープンにしては米国の反発を招き「中国封じこみ戦略」を発動されてしまうことを理解している。

国際社会に対しては平和的で諸外国と友好を大事にすると言っているが、実際には米国や日本の「中国封じこみ戦略」の発動を少しでも遅らせたいのである。

中国はしぶとく、ハイエナのように国力を蓄積し、「格差、社会不安、環境汚染、権力腐敗に苦しむ中国人民」など気にもせずに軍備拡張している。重ねて主張するが中国は核武装国家ゆえに近隣諸国からの軍事的脅威をまるで受けていない。

以上で反論を終わりにする。日中戦争を絶対に回避せねばならない。中国の奴隷になってはいけない。中国による日本併合を阻止しなければならない。

中国の「平和的台頭」戦略
中国の政治指導者、外交官、学者は公式の場では「平和的台頭」、つまり「中国は平和愛好国であり、国際関係において覇権を求めない。近隣諸国は、中国の強大化を恐れる必要はない」と強調する。

この言葉を信じてはならない。背筋の凍るチャイニーズ・ジョークである。
中国はアジアでナンバーワンの覇権国家になることを明確な国家目標にしている。

どんなに、中国の野心を隠す外交戦略である「平和的台頭」戦略を採用しようとも、近隣諸国(日本を含む)が、核武装した中国を侵略しようとしていない。

つまり、外敵からの脅威がないのに、急速で大規模の軍備拡張政策を実行しているので、中国は平和的で受動的で防御的な性格を持つ国家ではないことが分かる。

はっきり言ってしまえば、必要十分な核抑止力を保持する中国は軍備拡張する必要はないのである。

侵略的で、アジアでの覇権確立を積極的に進める中国政府が、現在の「平和的台頭」戦略によって実現しようとしている外交目標を挙げると、
1、2020年頃まで、アメリカ政府と本格的に衝突することを避け、現在の(中国にとって非常に有利な)国際経済システムを壊さないように努力する。
2、アメリカの政治家・官僚・学者・マスコミ人に対して、「中国は今後もアメリカと覇権闘争するつもりがない」ことを繰り返し宣伝し、米国政府が「中国封じ込め」戦略を実施する時期を遅らせる。
3、日本に自主防衛能力を持たせない。
4、ロシア・EU・韓国・東南アジア諸国を味方につけておく。
以上である。(中国の「核」が世界を制すから引用)

一刻も早く日本は必要最低限の自主的核抑止力を建設し、「中国封じ込め」戦略を発動させるべきである。

中国の核戦力
この章では、中国の核戦力について触れておこうと思う。
中国は移動式のICBM(射程5500㎞以上の地対地弾道ミサイルで、大陸間弾道ミサイルと呼ばれる)と、SLBM(潜水艦発射長距離弾道ミサイル)を保有している。

つまり、ICBMやSLBMは移動式であるから、米国が中国に対して先制核攻撃を仕掛けても、これらの移動式核ミサイルを破壊することはできない。
また、中国は現在、1000基以上の弾道ミサイルと1000基以上の巡航ミサイルを保有していると思われるが、正確な数字は西側政府でも分かっていない。

しかも中国は最新型の多弾頭の核ミサイルへ移行している。この多弾頭システムは「MIRV」(複数個別誘導弾頭)と呼ばれ、一基の弾道ミサイルに数個[時には10個以上]の核弾頭を搭載させることができる。
複数の核弾頭は飛行中に分離してそれぞれ別の軌道にのり、複数のターゲットを同時に破壊する能力を持つ。

多弾頭核ミサイルはたった一基で、数千万人の民間人を一挙に殺害する能力を持つ兵器である。
ここまで、中国の核戦力を述べてきたが(中国の「核」が世界を制すから引用・参考)覇権主義国家らしい戦力であることは間違いない。

MD(ミサイル防衛)は機能不全
そもそもMDとは、海上自衛隊のイージス艦に搭載するSM3(海上配備型スタンダードミサイル3。大気圏外での核弾頭迎撃)と、地上に配備されるPAC3(地上配備型パトリオット。地上付近での核弾頭迎撃)によって構成されている。

しかしながら、迎撃率が低い。一説には20%と言われているし、「ピストルで発射された弾をピストルで撃ち落とすようなものだ」とも言われていて、万全でないと考えるべきである。

MD(ミサイル防衛)はいまだ実験段階であり、実戦段階ではない。マサチューセッツ工科大学のセオドア・ポストル教授は「SAPIO」に寄稿した論文をまとめると、

1、 PAC3では技術的課題(PAC3のスピードがノドンより遅い、実験結果が不明)からノドンの一発も撃ち落とせない。
2、 SM3では、囮の風船であっても形が同じなら見分けがつかない、(筆者注:つまり敵国がダミー・ミサイル・ストラテジー「偽ミサイル戦術」を採用したら対応できない。)

という理由から(詳しくはセオドア・ポストル教授の論文参照)、

「だから希望を持ってはいけない。迎撃ミサイルで戦闘機を撃ち落とすことはできるが、弾道ミサイルを迎撃するシステムは機能しない。アメリカ政府は多額の予算をさいて国家防衛を果たしているように思えるがMDは大々的な政治的トリックに過ぎないのだ」と述べられている。

また、MDにとって重要な視覚と聴覚である軍事衛星が破壊されてしまったら機能不全に陥る。
実際、中国軍は2007年1月に衛星破壊実験に成功している。

中国軍や北朝鮮軍は、米軍と自衛隊の使用するレーダー施設、イージス艦、PAC3の上空で核ミサイルを故意に空中爆発させることにより、電磁波を激しく攪乱して、MDのレーダー、センサー、コンピューター、通信機能を麻痺させることが可能である。

つまり、迎撃率は0%になる。迎撃率が20%であろうが、80%であろうが、100%であろうが、それは正常に機能したらの話なのである。

【中国軍はMD対抗兵器とMD対抗戦術の研究が着々と進んでいて、「多数の核ミサイルを同時に発射する」「多数の核ミサイルによる波状攻撃を行う」「途中でコースを変更できる核弾頭を開発する」「本物と偽物の見分けがつかない核弾頭と核ミサイルを、多数同時に発射する」「MDシステムのレーダー、センサー、通信機能を破壊することだけを目的としたミサイルと無人飛行機を開発する」「いままでとは違う、低い軌道に乗る弾道ミサイルを開発する」「地上、海上、海中、空中の数カ所から多数の弾道核ミサイルと巡航核ミサイルを同時に発射する」等々の行為により、米国製MDシステムは無効になる】中国の核が世界を制すから抜粋。

伊藤貫氏は、中国の「核」が世界を制す の中で、《米国製のMDとは所詮、「単発の弾道ミサイルが、あらかじめ想定されたコースを想定された速度で飛んでくれた場合、運が良ければ迎撃できるかもしれない」という程度のものである》と主張されている。

日本にとって怖いのは、高価なMDシステムを無効化できる安価な巡航核ミサイル(巡航ミサイルは、一基が一億円という安価な兵器で、隠すことが容易で、あまり熱を発生させずに低空を、弾道ミサイルよりも低速であるが、自由にコースを変えながら飛行するのでレーダーで捕捉し難いという特徴を持つ)や弾道ミサイルで複数同時攻撃される・・・もしくは、「同時に使用するぞ」というニュークリアブラックメールをかけてくることである。

さらに、MDとは米国の日本に対する操縦政策であるという側面がある。北朝鮮の核実験により、「やはり米国に頼っているだけでは駄目だ。自主的な核抑止力を持たないと、日本を守れない」と考える日本人が増えてきた。筆者もその一人である。

しかしながら、米国は日本の自主的な核抑止力の構築に反対である。日本を「普通の国」にしたくない。

なぜならば、米国はいつでも日本に拒否権を行使できる状態を維持していたい、日本が米国の国益からみて都合の悪い外交政策や経済政策を採用しようとするとき、米国は日本に対して、「NO」と言って、拒否権を行使できる状態を維持したいからだ。
交渉事とは、所詮軍事力を背景としたパワーゲームである。

MDとは日本に対する搾取である。MDとは高価格な装置で、毎年、毎年、グレード・アップのために巨額の追加投資を半永久的に必要とし、MD費用は米国の軍事産業に流れてしまう。MDとは「日本に自立能力を与えず、しかも高利益を確保できる」という米国の日本管理政策であり、ビッグビジネスなのである。

MDによる「拒否的抑止」は親米派による戯言
この章ではいわゆる「拒否的抑止」について論じたい。
 単刀直入に言えば、「拒否的抑止」は親米派の戯言に過ぎない。そもそもの前提条件としてMDが100%の迎撃率がないと「拒否的抑止」は成立しない。

 なぜなら、撃ち漏らした一発の弾道ミサイルが核弾頭搭載の弾道ミサイルだったなら日本側の被害は甚大だからである。どんなにMDが技術進歩したとしても100%にはならないだろう。

 仮に迎撃率が100%になったとしても北朝鮮や中国のような国が国際的な批判を恐れて核攻撃を思いとどまるだろうか? 国際的な批判を恐れるような国が日本人を拉致したり、チベット人を虐殺したりするだろうか? 

国際的な批判を恐れるのは日本のような自己主張のできない弱虫国家だけである。
消極的な専守防衛政策のせいで、このような極めて危険な事態にまでなってしまったのだ! 
日本は座して死を待つだけなのか? 日本には中国や北朝鮮の核攻撃に怯えながら一日一日をかろうじて延命するというみじめな未来しかないのか?

単独自衛核の必要性
いかにして相手に撃たせないかを考えなければならないので日本国が独自の核の抑止力を持たねばならない。

日米同盟(日米安保と諸協定)には、日本が核攻撃を受けたら核兵器で反撃するとは書かれていないので信用できないし、北朝鮮のテポドン2は射程距離が米国の西海岸(もしくはアラスカという説もあるが本土に核攻撃ができることに変わりはないのでここでは詳しく言及しない)に届くので米国は西海岸(もしくはアラスカ)を犠牲にしてまで日本を守ることはない。

相手国が核を使用すれば、その国に対して核を使用するという「相互確証破壊」の理論によって、核抑止が機能するのは自ら核保有する国だけだという冷徹な事実を理解しなければならない。

単刀直入に言えば、米国の核の傘は機能しない。例えば、北朝鮮が日本に核攻撃を加えたら(あるいは加えると脅かしたら)、米国がその報復として北朝鮮を核攻撃し(あるいはそうすると脅し)、続いて北朝鮮が報復の報復として米国に核攻撃するので(あるいはそのようになると米国側が想定するので)、米国は北朝鮮への報復代行を実行することができない(米国は日本を核から守れない)ということである。

簡単に言ってしまえば、米国の核の傘は、米国に報復核攻撃可能な国に対しては無力なのである。

また、(残念ながら)核には核で対抗するしかない。なぜならば、核は大量破壊兵器であり、たとえ少量でも他国への脅威であり、国家の発言力やそれどころか独立性までもが核の有無に左右されるからである。

核武装国は、非核の国に対して拒否権を行使できるというのが、国際政治の現実である。世界2位の経済大国である日本国が北朝鮮に翻弄された事実からも明白である。

拉致問題の解決手段としての核武装
北朝鮮の核恫喝外交(日本側が拉致被害者を返せと要求すると、北朝鮮側が拉致問題は解決済みだ! ゴタゴタ言うのなら核を落とすぞ! という脅し)に対抗し、拉致被害者を救出するためにも核武装しなければならない。

対北朝鮮外交においては、親北朝鮮的性格を有する政治屋が、北朝鮮に対しては「圧力」ではなく「対話」すべきとか、食糧支援をしようとか、経済制裁の一部解除を利用して拉致被害者を返して貰おうとか言うが、筆者はそのような人物を信用しない。

 非核武装国である日本の主張を、核武装国である北朝鮮が受け入れるわけない。食糧支援は、苦しんでいる北朝鮮の人民の手に渡ることなく、北朝鮮軍部に横流しされてしまい、金正日独裁政権に対する支援になってしまう。経済制裁の一部解除も金正日が喜ぶだけであろう。韓国の太陽政策(対北朝鮮融和政策)は愚策であった。

 日本は、北朝鮮の核恫喝外交に「核には核で対抗するぞ!」と強く主張し、強度の経済制裁を発動し、体制崩壊を誘発しなければならない。「圧力と対話」と言うが、圧力を加えてから対話に持ち込まなければ、北朝鮮を増長させる結果になるだけである。拉致被害者全員の一刻も早い帰国のために核武装すべきである。

核武装なしの経済制裁は無力化される
そもそも経済制裁とは、ある国の行った違法もしくは不当な行為に対して経済力を以て制裁を加え、その行為を制しせんとする外交上の手段である。
経済制裁の効果とは北朝鮮のGDP(国内総生産)をどれだけ減少させるかということでなく、金正日政権内部で「内輪もめ」が発生するかどうかなのである。

日本が北朝鮮に対して採用すべき経済制裁として、
1、 北朝鮮と取引する銀行とは日本の銀行に取引させない、口座を閉鎖する。世界各国の北朝鮮と取引している銀行に圧力をかけるのである。日本か北朝鮮かの2択を迫り、北朝鮮の金融に打撃を与える。
2、 貿易を一切禁止する。輸出入をゼロにする。第三国を経由して北朝鮮に流れそうな品物を徹底的に調べ上げて禁止する。
3、 船舶の入港を禁止する。日本人の北朝鮮渡航を禁止する。北朝鮮国籍の日本入国を禁止する。
4、 日本から北朝鮮に対する送金を禁止する。特に朝鮮総連を監視する。

日本が北朝鮮を「テロ支援国家」や「テロ国家」と認定し、あらゆる圧力をかけて北朝鮮を崩壊させるという鉄の意思を明確にする。

反北朝鮮を掲げる知識人を集めて、北朝鮮撃滅委員会を設置すべきである。日本の国力を総結集させ北朝鮮に対抗するためである。

強度の経済制裁で北朝鮮による拉致という名の主権侵害に対して制裁を加えるのは、独立主権国家として当然の行為である。
もし、北朝鮮が核武装国家ではなかったら自衛隊に戦争してもらい、拉致被害者を救出するということも可能である。

しかしながら、北朝鮮は今現在、核武装国家であるので、日本国が経済制裁を実行に移したとしても、金正日総書記が「経済制裁を即刻中止せよ! 中止できない場合には、核攻撃する! 」というニュークリアブラックメールを日本国内閣総理大臣に送りつけてきたら、経済制裁を解除するほかない。

「経済制裁のみで北朝鮮を破壊すれば良い、核武装しなくても北朝鮮の国力からすればすぐにでも崩壊させることは可能である」という保守派の主張に対して筆者は強い疑問を感じずにはいられない。

 日本国がしなくてはならないことは、
1、 緊急時の拉致被害者救出隊を自衛隊内部に創設すること
2、 核武装してから強度の経済制裁を発動させ、北朝鮮の金正日政権崩壊を誘発すること
3、 朝鮮半島統一した場合の対応策を検討すること

 この三点である。


よろしければクリックしてください。 

人気ブログランキングへ
スポンサーサイト

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

日本を全滅!?

(風林火山ブログ http://ochimusya.at.webry.info/201110/article_2.html に挙げられていたものを参考にさせて頂きました。)  拓殖大学客員教授で評論家でもある石平(せき・へい)氏は、中国に

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

uematu tubasa

Author:uematu tubasa
平成生まれの尊皇攘夷派で、某国立大学の経済学部出身の
uematu tubasaと申します。

基本情報技術者、電子書籍作家。

失業と低所得と借金に負けない!
私は戦う、この残酷な世界で!

北朝鮮の核実験がきっかけで政治に興味を持った若者です。
『消費税廃止への進撃』
『ビジネスの種を蒔け』
『究極の空き家対策』
『家賃半額』を出版しました。
『雇用、所得、物価の一般理論(仮)』
『我が国日本の海洋戦略(仮)』
『日銀は錬金術師(仮)』
『ケインズは二度死ぬ(仮)』
『なぜバターがスーパーから消えたのか(仮)』
『住宅資産倍増計画(仮)』
『天皇器官説(仮)』
『移民拒絶論(仮)』
『人口補完計画(仮)』
『地政学の強化書(仮)』を出版する予定です。

日本核武装論の出版が中期的目標です。

核武装推進論者、ネオクラシカルリアリスト(新古典派現実主義者)、地政学を国立大学の必須履修科目にするべきと考えています。

自主憲法制定論者(現行憲法破棄、大日本帝国憲法改正)、女系天皇公認論者、暫定的な保護貿易協定推進論者、消費税廃止論者、経済ナショナリスト、公的家賃補助導入論者、対米自立論者、日米同盟堅持論者、反特定亜細亜、移民拒絶論者。

すべての売国法案に反対しております。

基本的には政策論を中心に書いております。
ご意見ご感想をよろしくお願い致します。

好きな漫画:ゴーマニズム宣言、金色のガッシュ、3月のライオン、進撃の巨人、もやしもん、ダイヤのエース、黒子のバスケ、銀の匙、鋼の錬金術師、ハイキュー!! アルスラーン戦記

好きなPCゲーム:泣きゲー全般(主にKey作品)

好きな食べ物:そば、寿司、天ぷら、おにぎり、トマト、ピザ、パスタ、ソーセージ、ポトフ、フィッシュ&チップス、ペペロンチーノ、フライドポテト。

好きな飲み物:緑茶、麦茶、カシスオレンジ、果実系ジュース、CCレモン、日本酒

好きな女性のタイプ:明るくて家庭的な日本人女性

趣味:読書(核戦略、地政学、国際政治学、経済学など)とジョギング(1日往復10kmを週に2日ぐらい)

特筆事項:性別は男性(遺伝子組み換えではない) 両親共に日本人

特にルールはありません。自由にコメントをお願い致します。

※常識の範囲内でコメントを削除する可能性がございます。ご了承ください。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
反逆する武士のツイッター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR