デフレ対策としての「投資」を考える


昨日の三橋貴明氏のエントリーを読ませていただいて考えたことがあります。

よくデフレ脱却のために公共投資(公共事業)をするとハイパーインフレになると主張されるエコノミストがいらっしゃいますが、それはウソだと思うのです。
理由としましてはまず、ハイパーインフレとは年率1万3000%以上のインフレのことを指し、果たしてインフレ率を全く見ずに、政府がハイパーインフレになるまで公共投資(公共事業)し続けるのだろうか? という点です。

いくらなんでもインフレ率を全く無視する裁量的政策を実行するでしょうか? 3%から5%ぐらいのマイルドなインフレにするため、政府と日銀が一致協力していけば2ケタインフレを抑えることは可能です。

だってインフレが加速していくなら、財政出動を控えめにすればいいじゃないですか。
最悪、増税と売りオペという手段がありますしね。

また、投資というものを考える時、マクロ経済学的にいう「投資の二重性」を考慮しなければならないからです。

はい、ここで出てきました「投資の二重性」とはいかなる概念なのでしょうか?

マクロ経済学には経済成長理論がございまして、その一つに、ハロッド=ドーマー理論というのが存在しております。

ハロッド=ドーマー理論については省略します(詳しく知りたい人はマクロ経済学関連の書籍を読まれた方がよろしいかと・・・)が、その理論の中に出現するのが、投資の二重性なのです。

すなわち、企業の設備投資は経済全体の需要を増大させるのと同時に、資本ストックの量を増加させることによって経済全体の供給を増大させるのです。
 ここからは私なりの簡単な解説を加えていきたいと思います。

トヨタが自動車をもっと生産したいがため、工場を建設しようとしていると仮定しましょう。
もしそのような工場が作られて稼働したら、トヨタは以前よりももっと大量な自動車を生産できるようになるため、供給能力の向上が実現したということになります。

しかし、工場建設を受注した企業から、トヨタの工場建設を見てみたらどうでしょうか? 仕事(トヨタの工場建設)が増えたので需要が増えたと考えることはできませんか?

つまり、投資には需要増大という側面と供給増大という側面があり、消費に比べればインフレになりにくいのです。

消費は基本的に需要を増大させるだけですからね。よってデフレ脱却には消費促進も効果的です。

これは、公共投資にも言えることなのではないでしょうか?

例えば、道路や橋や空港などを建設したとします。そうしたら、物流が活性化し、流通も効率化されます。供給能力の増大です。

しかし、その公共投資(公共事業など)を受注した企業側からみたら、仕事の増大であり、経済全体の需要の増大です。
よって、私は「投資減税」と「公共投資(公共事業を中心とした)」を主張してきたのです。

ここまでの説明で、財政出動したらハイパーインフレになるという主張はかなり無理筋であるとご理解いただけると思います。

終戦直後でも約360%のインフレで済んだ日本でハイパーインフレなんて悪い冗談としか思えませんよ。

次回は「投資減税」と「公共投資」について詳しくやります。

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トレボーさんへ

お忙しい中、「反逆する武士」にコメントしてくださりありがとうございます。

気になったことについて指摘します。
>>通貨を発行するにあたり問題(リスク)となるのはおそらく為替レートなど国際経済学の分野だと思います。
>>特にアメリカ・中国などは自国通貨安政策をとっていますから、反発は免れないでしょう。
>>しかし世界的不況の現在では各国と談合を行い、国家間の相対バランスを崩すことなく 各国一斉に通貨の大量発行に踏み切るということも可能なのではないかなと思うのです。

そうですか? 米中から非難されるとは思いません。なぜなら、日本の経済復興のための財政政策を実行しているだけですし、日本は変動相場制を採用している国家なのです。中国のような実質固定相場制を採用しているのなら話は別ですがね。

あからさまな為替介入による近隣窮乏化政策をしない限り、非難されるいわれはありません。中国からの圧力は無視すればいいし、アメリカから文句言われたら、「じゃあトマホークとF22とジョージワシントンを日本に輸出すればええやんかいさーー」って主張すればいいのでは?

ムハハハハハ

2chの経済版(経済学じゃないほう)で少し前に流行ってたような議論ですね。

私は理工系で経済学は全然知らんのですが、素人意見を述べてみます。

新古典派(日銀)はインタゲ的な金融政策に対して
「インフレリスクをそんな簡単にコントロールできない」
「低金利政策によるリスク(何を指しているかもはっきりしない議論=幽霊に対する恐れ)」
などといった理由から否定的ですが、

私は通貨発行とそれを財源とした財政政策によってインフレを喚起できないものかと考えます。
通貨を発行するにあたり問題(リスク)となるのはおそらく為替レートなど国際経済学の分野だと思います。
特にアメリカ・中国などは自国通貨安政策をとっていますから、反発は免れないでしょう。
しかし世界的不況の現在では各国と談合を行い、国家間の相対バランスを崩すことなく
各国一斉に通貨の大量発行に踏み切るということも可能なのではないかなと思うのです。
プロフィール

uematu tubasa

Author:uematu tubasa
平成生まれの尊皇攘夷派で、某国立大学の経済学部出身の
uematu tubasaと申します。

基本情報技術者、電子書籍作家。

失業と低所得と借金に負けない!
私は戦う、この残酷な世界で!

北朝鮮の核実験がきっかけで政治に興味を持った若者です。
『消費税廃止への進撃』
『ビジネスの種を蒔け』
『究極の空き家対策』
『家賃半額』を出版しました。
『雇用、所得、物価の一般理論(仮)』
『我が国日本の海洋戦略(仮)』
『日銀は錬金術師(仮)』
『ケインズは二度死ぬ(仮)』
『なぜバターがスーパーから消えたのか(仮)』
『住宅資産倍増計画(仮)』
『天皇器官説(仮)』
『移民拒絶論(仮)』
『人口補完計画(仮)』
『地政学の強化書(仮)』を出版する予定です。

日本核武装論の出版が中期的目標です。

核武装推進論者、ネオクラシカルリアリスト(新古典派現実主義者)、地政学を国立大学の必須履修科目にするべきと考えています。

自主憲法制定論者(現行憲法破棄、大日本帝国憲法改正)、女系天皇公認論者、暫定的な保護貿易協定推進論者、消費税廃止論者、経済ナショナリスト、公的家賃補助導入論者、対米自立論者、日米同盟堅持論者、反特定亜細亜、移民拒絶論者。

すべての売国法案に反対しております。

基本的には政策論を中心に書いております。
ご意見ご感想をよろしくお願い致します。

好きな漫画:ゴーマニズム宣言、金色のガッシュ、3月のライオン、進撃の巨人、もやしもん、ダイヤのエース、黒子のバスケ、銀の匙、鋼の錬金術師、ハイキュー!! アルスラーン戦記

好きなPCゲーム:泣きゲー全般(主にKey作品)

好きな食べ物:そば、寿司、天ぷら、おにぎり、トマト、ピザ、パスタ、ソーセージ、ポトフ、フィッシュ&チップス、ペペロンチーノ、フライドポテト。

好きな飲み物:緑茶、麦茶、カシスオレンジ、果実系ジュース、CCレモン、日本酒

好きな女性のタイプ:明るくて家庭的な日本人女性

趣味:読書(核戦略、地政学、国際政治学、経済学など)とジョギング(1日往復10kmを週に2日ぐらい)

特筆事項:性別は男性(遺伝子組み換えではない) 両親共に日本人

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