消費増税に対する誤った処方箋 追加の金融緩和篇 常識的に考えて、金融緩和単独でのデフレ脱却は極めて困難

大変お世話になっております。
反逆する武士
uematu tubasaです。

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消費増税に対応するために私はトリプルブーストポリシーを
提唱しております。以下を参照してください。

【加筆修正】トリプルブーストポリシー 大規模公共投資篇
トリプルブーストポリシー(景気を押し上げる3つの政策) 地域振興券篇
【加筆修正】【再掲載】トリプルブーストポリシーを詳細解説 設備投資減税篇

ご意見をお待ちしております。

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消費増税に対して誤った処方箋を出そうという勢力に対する批判をやってみようと思います。

消費増税で景気後退するから、さらなる金融緩和を行えと主張されている方がいらっしゃいます。

率直に申し上げますと、無意味ではないと思いますがあまり効果はないでしょう。

皆様はなぜ金融緩和が景気浮揚につながるのかしっかり理解されていますか?

【金融緩和による景気浮揚プロセス】

1、日銀が民間の金融機関から日本国債などを購入することによって、民間金融機関にお金を渡す。

2、お金を渡された民間金融機関が家計(注:個人とか家族とかと言い換えても構いません)や民間企業(注:この場合の民間企業とは金融機関を除くものとします)にお金を貸し出す。

3、民間企業や家計が設備投資や住宅投資をする(もしくは借りたお金を消費に回す)

4、投資を受注した別の民間企業企業が代金を受け取り(もしくは物やサービスを提供した別の民間企業が代金を受け取り)、何割かは民間金融機関に貯蓄する

5、4において貯蓄されたお金を民間金融機関がもう一度家計や民間企業に貸し出しをする

6、2から5までのプロセスを経て、世の中にどんどんお金が回っていき、投資や消費が活発になり景気が上向く。

かなりざっくりと書きましたが、1から6までのプロセスによって景気は浮揚するわけでございます。

経済学用語を使用してお話すると、マネタリーベースを増やすことによりマネーストックが増えることにより景気浮揚するということです。

マネタリーベース:「日本銀行が供給する通貨」のことです。具体的には、市中に出回っているお金である流通現金(「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」)と「日銀当座預金」の合計値です。出典:日本銀行HP
マネーストック:マネーストックとは、基本的に、通貨保有主体が保有する通貨量の残高(金融機関や中央政府が保有する預金などは対象外)です。通貨保有主体の範囲は、居住者のうち、一般法人、個人、地方公共団体・地方公営企業が含まれます。このうち一般法人は預金取扱機関、保険会社、政府関係金融機関、証券会社、短資等を除く法人です。出典:日本銀行HP

※マネーストックの概念は少々難しいので簡単にまとめますと、日銀を含む金融機関から供給されたお金の量のことです。例えば、銀行から非金融民間企業にお金が貸し出されたら、マネーストックが増えたことになります。

しかしながら、金融緩和によって景気浮揚するプロセスが正常に機能するにはとある前提条件が必要です。

それが 「新規投資需要が民間企業と家計に存在する」 という条件です。(お話を簡単にするため、今回は借りたお金を消費に回す場合のことは省きます)

新規投資需要について簡単に説明します。

例えば、TOYOTAで考えましょう。TOYOTAが日本国内で自動車(新型プリウスなど)をもっと生産するために工場を建設しようと思うのだが、お金が足りないとします。

もしくは、とある30代半ばのサラリーマンの立場で考えましょう。(クレヨンしんちゃんの野原ヒロシみたいなwww)
埼玉県春日部市において一戸建て住宅を建てたいと思うのだが、お金が足りないとします。

このような場合は新規投資需要が存在するという場合に該当します。

さて、所得が増えず、デフレ期(継続的に物価が下落するので投資するより貯蓄する方がお得な状況)において新規投資需要が民間企業と家計に存在するでしょうか?

存在はするでしょうが(全く存在しないということは現実的に考えられませんよね)かなり少ないとは思いませんか?

TOYOTAは工場建てて供給能力を強化しても、プリウスが売れない状況では設備投資しません。
野原ヒロシも、将来不安とリストラ不安で住宅という大きな買い物をするのに躊躇してしまいます。

では新規投資需要が家計や民間企業にあまり存在しない場合の金融緩和によって発生するプロセスを見ていきましょう。

【デフレ期(新規投資需要が少ない経済状況)の金融緩和プロセス】

1、日銀が民間の金融機関から日本国債などを購入することによって、民間金融機関にお金を渡す。

2、お金を渡された民間金融機関が家計や民間企業にお金を貸し出そうとするが借り手が少ない。

3、民間企業や家計が設備投資や住宅投資をあまりしない。

4、民間金融機関にお金が滞留し、お金がジャブジャブに溢れるだけで実体経済に対してあまり影響と与えることはない。

簡単な話です。TOYOTAや野原ヒロシにお金が貸し出されないので、民間金融機関に貸し出されないお金が大量に溜まってしまい、お金回りが良くならないということです。

そこで私は考えました(もちろん私だけが考えていることではありませんよwww)。

日本政府がお金を民間金融機関から借りて使えばいいのだと!

つまりこういうことです。

【金融緩和と財政出動を同時に行う場合の景気浮揚プロセス】

1、日銀が民間の金融機関から日本国債などを購入することによって、民間金融機関にお金を渡す。

2、民間企業と家計に新規投資需要が少ないため、日本政府が赤字国債や建設国債を発行して民間金融機関からお金を借りる

3、日本政府が借りたお金を使い、公共投資を増やす。

4、投資を受注した民間企業企業が代金を受け取り、何割かは民間金融機関に貯蓄する

5、民間金融機関が4において貯蓄されたお金を家計や民間企業に貸し出す。もしくは日本政府がもう一度民間金融機関からお金を借りて使う。

6、2から5までのプロセスを経て、世の中にどんどんお金が回っていき、投資や消費が活発になり景気が上向く。


金融緩和単独でも理論的にはデフレ脱却できますし、期待インフレ率とやらも上げることができます。

デフレ期には効果が出にくいし、効果が出たとしても遅いのですよ。プロセスにはどうしてもタイムラグという時間差が出てしまうものですから。

30年40年かかるところを3年5年でやり遂げた方が効率いいでしょ? という話です。

また、現実的には金融緩和してるのにデフレが悪化してるのですよ。以下参照。

日本のマネーストックとコアコアCPIの推移
マネーストックとコアコアCPI

情報ソース:日本銀行、統計局
新世紀のビッグブラザーへ より引用 三橋貴明氏作成

しかも、日本政府はお金を使って解決しなければならない問題を抱えています。

①中国による尖閣諸島への挑発行為への対処
②首都直下型地震と南海トラフ地震などの広域地震に対する防災対策
③東北の復興
④インフラの老朽化対策


数え切れないので4点に絞りました。

政府がお金を借りて使うことによって、国家の抱える諸問題を解決し、雇用創出とデフレ脱却を行うべきです。

お話は戻りますが、消費増税は日本経済に深刻なダメージを与える結果となります。

深刻なダメージを吹っ飛ばすレベルの大規模な財政出動を断固実行するべきなのです。

論点はもう一つあります。

「日本銀行が完全雇用を達成するまで無制限の金融緩和を行うことの是非」でございます。

以下は上念司氏の動画より

【デフレ脱却】特区はあくまで小手先、増税デメリットを払拭する方策とは?[桜H25/10/23]

この動画の中で、上念司氏がプランBとは何かという質問に答えていらっしゃるわけなのですが・・・

「・・・(前略)・・・もう一段の大胆な金融政策というのは何かというと、追加緩和じゃダメなのですよ。
失業率が何%以下になるまで永久に金融緩和するという強力コミットメント、日銀法改正です。」

つまり、中央銀行に完全雇用達成をやってもらおうと。日銀に責任を負わせろと。

まず、常識論から批判させていただければ、日銀はお金を供給する中央銀行なわけでありまして、お金を使うことができる経済主体ではありません。
金融緩和で供給されたお金が使われるのどうか、どのような用途で使われるのかということをコントロールすることはできません。

そんな日銀に、雇用にまで責任を負えと? それは酷でしょう。

日本政府のように、お金を借りて使えるような経済主体こそが完全雇用達成に責任を負うべきです。

以上、常識的に考えたら金融緩和単独ではデフレ脱却無理じゃね? とお考えの愛国者はクリックをお願い致します。


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プロフィール

uematu tubasa

Author:uematu tubasa
平成生まれの尊皇攘夷派で、某国立大学の経済学部出身の
uematu tubasaと申します。

基本情報技術者、電子書籍作家。

失業と低所得と借金に負けない!
私は戦う、この残酷な世界で!

北朝鮮の核実験がきっかけで政治に興味を持った若者です。
『消費税廃止への進撃』
『ビジネスの種を蒔け』
『究極の空き家対策』
『家賃半額』を出版しました。

『住宅資産倍増計画(仮)』
『天皇最強説(仮)』を出版する予定です。

日本核武装論の出版が中期的目標です。

核武装推進論者、ネオクラシカルリアリスト(新古典派現実主義者)、地政学の基礎は理解しております。

自主憲法制定論者(現行憲法破棄、大日本帝国憲法改正)、女系天皇公認論者、暫定的な保護貿易協定推進論者、消費税廃止論者、経済ナショナリスト、公的家賃補助導入論者、対米自立論者、日米同盟堅持論者、反特定亜細亜、移民拒絶論者。

すべての売国法案に反対しております。

基本的には政策論を中心に書いております。国会議員の事務所へ陳情します。

ご意見ご感想をよろしくお願い致します。

好きな漫画:ゴーマニズム宣言、金色のガッシュ、3月のライオン、進撃の巨人、もやしもん、ダイヤのエース、黒子のバスケ、銀の匙、鋼の錬金術師、ハイキュー!! アルスラーン戦記

好きなPCゲーム:泣きゲー全般(主にKey作品)

好きな食べ物:そば、寿司、天ぷら、おにぎり、トマト、ピザ、パスタ、ソーセージ、ポトフ、フィッシュ&チップス、ペペロンチーノ、フライドポテト。

好きな飲み物:緑茶、麦茶、カシスオレンジ、果実系ジュース、CCレモン、日本酒

好きな女性のタイプ:明るくて家庭的な日本人女性

趣味:読書(核戦略、地政学、国際政治学、経済学など)とジョギング(1日往復10kmを週に2日ぐらい)

特筆事項:性別は男性(遺伝子組み換えではない) 両親共に日本人

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