オーストラリア次期潜水艦失注の続報と詳報

大変お世話になっております。
反逆する武士
uematu tubasaです。

~~~~~以下は東洋経済オンラインより~~~~
http://toyokeizai.net/articles/-/117686

潜水艦受注失敗から学ぶ新幹線輸出への教訓
日本は技術力ではなく情報戦で負けていた!

冷泉 彰彦 :作家 2016年05月13日

オーストラリアの次期潜水艦導入計画については、日本の川崎重工と三菱重工が手掛ける「そうりゅう型」が圧倒的に有利と言われていた。当初は、ほぼライバルはない状態だったのが、途中からドイツ、フランス陣営が加わっての入札となり、この4月26日にフタを開けてみたらフランスの造船大手DCNSが推す「バラクーダ」型を共同開発するという決定となっていた。

一時は有利と伝えられていた日本が失札、しかも「そうりゅう型」はすでに7隻が落成・稼働しており十分な実績がある艦である一方で、落札したフランスの艦は、まだ1隻も完成していない、つまり実績ゼロの計画段階のモデルだった。

防衛業界に走ったショック

防衛装備関連の業界や政界には静かなショックが走ることとなった。原因としては、様々な指摘がある。この間に、親日米のアボット政権から、親中のターンブル政権へと相手が替わったためであるとか、そのターンブル政権に対しては「日本の潜水艦を採用しないよう」中国の意向が来ていたという説もある。

また、日本側としては解禁間もない「武器輸出」に当たることから、日本国内の世論を刺激しないように「民間業者が積極的に売り込みに動けなかった」という事情も囁かれている。その他にも、「反捕鯨」を掲げているターンブル政権を刺激するかのように調査捕鯨をスタートしたのが軽率だったという声もある。

中には原子力大国のフランスだけが、「原潜に改造可能」というオファーを秘密裡に出すことができたからなどという説もある。確かにフランスの提案している艦は、オリジナルの原潜をディーゼル艦に換装するという計画だ。

だが、そもそも原発すら存在していない豪州の世論が原潜保有などということを許すはずはないので、これは違うと思われる。

いずれにしても、そうした複数のファクターが1つ1つ積み重なった中で「落札失敗」というショックにつながっていったのは事実だろう。だが、最も大きな要因となったのは、豪州にとっての経済的メリットを計算してアピールするという点が欠けていた、という問題だ。

今回の入札に当たって、フランス陣営は「共同開発をすることで、豪州国内での雇用を生み出せる」ということを強くアピールし、これが決め手になったようだ。その背景には、豪州経済の低迷という問題がある。欧米がリーマン・ショックや金融危機で景気低迷に陥る一方で、豪州は資源高のメリットを享受していた。また成長する中国経済との密接な関係もそれを後押ししていたのである。

だが、欧米が苦しんでいた2009年から2010年頃に好調であった経済も、2011年頃からは反落してきている。例えば、失業率は2011年半ばの4.9%からジワジワと悪化しており、現在では6%弱にまでなっている。特に2015年来の資源安に加えて、2016年の年初から明らかになった中国経済のスローダウンは、豪州の経済を揺さぶっている。

インフラ輸出は情報収集が命

だからこそ2015年9月には、アボット政権からターンブル政権への交代が起きたのだが、こうした状況下では、「豪州の国内雇用」という問題は極めてセンシティブとなっていたことが推察される。フランスは、そこへ攻勢をかけてきたのだ。日本勢は「有利」という情報に安心していたのか対応が後手に回ったと言わざるを得ない。

このように相手国の政情や世論などは、インフラ輸出の取引を獲得する上で重要な情報だ。情報収集能力が欠けていれば、この世界ではそれだけ競争上不利になる。

その結果としての失敗事例としては、例えば、少々前の話になるが2011年にUAE(アラブ首長国連邦)における原発プロジェクトにおいて、日本が有利と言われながら入札で韓国に持って行かれた例(ただし、その後、韓国は工事の遅延を発生させており、進捗は順調ではない)が典型的な例として挙げられるだろう。

また海外からの受注を目指すゼネコン各社においても、ODAに付随した案件はともかく、自由競争になるようなプロジェクトの場合は、中国勢や韓国勢に押されているのが実情だ。

建設業の場合、日本企業は高品質である分だけ価格が高いのがネックと言われている。だが、価格と品質のバランスにしても、相手国マーケットのニーズに関する正確な情報があれば、柔軟に対応してシェアを高めることは不可能ではないはずだ。

鉄道輸出のためにもノウハウを

2015年のインドネシアにおける高速鉄道計画の事実上の失注は、これと似たような構造がある。破格のファイナンスをつけるという中国の条件に対抗しては損が出るので、今となっては見切った方がトクだという見方もある。

だが、仮にインドネシアの経済危機、それに伴う政権交代、そして通貨の下落という状況を正確に読んでいれば、もっと別の提案もできたはずだ。

鉄道ということでは、例えば海外における鉄道車両の製造販売に関しては、日本勢はここのところ躍進が目覚ましい。だが、川崎重工にしても、日立製作所にしても、工場を海外に建設して現地生産を行い、販売要員にも現地の人材を確保しているケースが目立つ。こうした国際化も日本経済には必要だが、それだけになれば国内は空洞化してしまう。

やはり、日本の鉄道産業としては、新幹線にしてもリニアにしても、最先端の高速鉄道を世界に売り込み、国内雇用と日本のGDPに直接貢献するような国際化も並行して進めなくてはならない。そのためにも、海外へのインフラ輸出に関するノウハウをもっと磨くべきだ。その決め手となるのは、相手国の市場特性や政情、経済状況を多角的に把握する情報収集能力だろう。
~~~~以上は東洋経済オンラインより~~~~~

我が国日本は情報戦で敗北したというのが、東洋経済オンラインの上記記事の言いたいことです。
オーストラリア国内の雇用重視の世論に敏感に反応できなかったのは痛かったです。

今回はフランスが受注したわけなのですが、フランスがどのような分析を行い、どのような行動を起こし、受注につなげたのかということをしっかりと分析していくべきだと思います。

以前の記事でも申し上げましたが、我が国日本はオーストラリアの雇用を創出してあげるために武器輸出するわけではありません。我が国日本の防衛産業の育成と防衛協力の推進のために輸出するのです。
さらに言えば、我が国日本の機密事項である潜水艦を現地生産するというのは危険極まりないですし、国内産業の空洞化にも繋がるお話ですから、失注でよかったと考えております。

さて、YOUTUBEで気になる動画があります。

なぜオーストラリアで潜水艦を失注したのか|奥山真司の「アメ通LIVE!」
https://www.youtube.com/watch?v=_mp655b98SE

これは必見ですよ皆様。

まとめると以下のようになります。
1、アボット前首相の退陣(アボット前首相との関係強化が仇になった)
2、オーストラリア総選挙を前にして雇用創出が重要だった
3、日本企業が受注に熱心じゃなかった(武器輸出の経験不足)
4、アメリカの意向が突然変化した(欧州経済没落のため、金を流すために欧州勢へ)
5、フランスの性能が丁度いい。日本は高性能過ぎた。リチウムイオン電池の信頼性が揺らいだ


結論として、政治力が決め手だった。
フランスの政治力が凄かった。

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uematu tubasa

Author:uematu tubasa
平成生まれの尊皇攘夷派で、某国立大学の経済学部出身の
uematu tubasaと申します。

基本情報技術者、電子書籍作家。

失業と低所得と借金に負けない!
私は戦う、この残酷な世界で!

北朝鮮の核実験がきっかけで政治に興味を持った若者です。
『消費税廃止への進撃』
『ビジネスの種を蒔け』
『究極の空き家対策』
『家賃半額』を出版しました。
『雇用、所得、物価の一般理論(仮)』
『我が国日本の海洋戦略(仮)』
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『ケインズは二度死ぬ(仮)』
『なぜバターがスーパーから消えたのか(仮)』
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『天皇器官説(仮)』
『移民拒絶論(仮)』
『人口補完計画(仮)』
『地政学の強化書(仮)』を出版する予定です。

日本核武装論の出版が中期的目標です。

核武装推進論者、ネオクラシカルリアリスト(新古典派現実主義者)、地政学を国立大学の必須履修科目にするべきと考えています。

自主憲法制定論者(現行憲法破棄、大日本帝国憲法改正)、女系天皇公認論者、暫定的な保護貿易協定推進論者、消費税廃止論者、経済ナショナリスト、公的家賃補助導入論者、対米自立論者、日米同盟堅持論者、反特定亜細亜、移民拒絶論者。

すべての売国法案に反対しております。

基本的には政策論を中心に書いております。
ご意見ご感想をよろしくお願い致します。

好きな漫画:ゴーマニズム宣言、金色のガッシュ、3月のライオン、進撃の巨人、もやしもん、ダイヤのエース、黒子のバスケ、銀の匙、鋼の錬金術師、ハイキュー!! アルスラーン戦記

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好きな女性のタイプ:明るくて家庭的な日本人女性

趣味:読書(核戦略、地政学、国際政治学、経済学など)とジョギング(1日往復10kmを週に2日ぐらい)

特筆事項:性別は男性(遺伝子組み換えではない) 両親共に日本人

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